小酒井 吉朗

住宅リフォーム事業部 一宮店 店長
2012年4月入社
三重大学卒

思いを、カタチに。

私が小学校4年生の頃、愛知県津島市の実家を新築しました。どんな家がいいかなと家族で相談しながら、紙に間取りを描いていたのを今でも鮮明に覚えています。また、何もないところから我が家が建ち上がっていく様子を間近で見ていて、大工さんに憧れを抱きました。思いをカタチにするって、すごく夢のある仕事だな。私はそのとき、将来は建築の道に進もうと心に決めました。
大学では工学部の建築学科で学びました。建築と言ってもいろいろありますが、私はビルや商業施設といった大きな建物よりも、個人の住宅の建築に携わりたいと思っていました。直接お客様と対面しながら家をつくりたかったのです。地元・愛知でエンドユーザー相手の建築の仕事を探すと、すぐに安江工務店と出会いました。そして「お客様と一生涯のお付き合いをする」という会社の考えを聞き、私は、ここだ!と直感しました。

施工監理という仕事。

入社後は施工監理課に配属されました。工事を設計図面と照合し、その通りに施工されているかを確認するのが仕事です。工事に必要な部材を発注し、職人さんを手配。そして自ら現場に赴き、職人さんに細かく指示を出します。特にリフォームの現場は「間仕切り壁や床材を取り払ってみないとわからない」ところがあって、必ずしもデザイナーが作成した図面通りに工事が進むとは限りません。むしろ変更点のほうが多く、臨機応変に対応するスキルが求められます。
また、お客様が居住中に工事をする場合は、コミュニケーション能力も必要になります。建築の技術や知識を背景に、表面的な言葉だけではなくお客様の真意をくみ取り、先に行動を起こす。それによりお客様と信頼関係を築くことができます。そのほか、マンションの現場においては、共用部分の養生や近隣住民への配慮など、直接のお客様以外にも気を回さないといけません。
自分にミスがあれば、現場は止まりクレームにもつながりかねない。施工監理という仕事は非常に責任が重く、そしてやりがいの大きな仕事です。

最後の砦。

新入社員の頃は、それこそ毎日のように、教育担当の方に怒られていました。たとえば、掃除の仕方。たとえば、工事部材の置き方。そんな小さなことについて逐一、そして全力で怒られました。逆に言えば、そんな小さなことが、お客様の不満や不信につながるのだということです。そうやって建築の基本を徹底的に教えられました。建築の技術や知識は無数にあり、それらをすべて習得することは不可能です。しかし、何を基準に行動を決めるのかという軸となるものがあれば、どんな現場でも、どんなお客様でも対応できるものです。営業がお客様に夢の住まいを提案し、デザイナーがその夢を図面に落とす。そして施工監理は、夢を実現させる最後の砦です。お客様の満足度を決めるのは自分なのだと思って仕事をしています。
以前こんなエピソードがありました。メーカーの発注ミスでユニットバスのある部品が納品されない。再発注して工程を延ばすと、お客様が自宅で入浴できない日数が増えてしまいます。上司から「お客様のためを思ったら、どうすればいいと思う?」と聞かれたとき、私の答えは決まっていました。一度代替品でユニットバスを組み立て、正式なものが納品されたらもう一度つくり直す。当然部品代も施工代も余計にかかります。そもそも自分たちのミスではない。それでも施工監理としては、先回りしてお客様の要望に応え、何としてでもお客様の利益を守らなければならないのです。
損得ではなく善悪で考える。当社にとっての目先の利益ではなく、お客様との一生涯のお付き合いを優先する。そうすることでお客様に「また次も安江さんに」と声をかけていただけるのだと思います。

いいものを、つくりたい。

上司からは厳しい指導を受けました。当時は嫌で嫌で、逃げ出したかったですが、今それが確かに自分の血肉となっています。また、何か失敗したときには、職人さんに随分と助けてもらいました。当社には「職人さんが新人を育てる」という文化みたいなものがあります。「俺と一緒に、この現場でいいものをつくろうぜ」。そんな言葉に救われましたし、自信にもつながりました。だから今度は、自分が後輩を育てる立場になりたいと思っています。建築の世界は広くて深い。たとえばキッチン一つ提案するにしても、知識が増えれば商品の選択肢が増えます。当然お客様への提案の幅も広がります。勉強した分だけ、悩んだ分だけ、比例してお客様の満足度は高まるはずなのです。その喜びを後輩にも味わってほしいと思っています。
今私は二級建築士ですが、一級の資格も取ろうと思っています。施工監理で身につけた知識や技術を、いずれは設計で活かしたいとも考えています。根本にあるものは「いいものをつくりたい」という思いなんですよね。それは子どもの頃、我が家が新築されたときの「ああ、いいものができたなあ」という記憶が強く残っているからなのかもしれません。建築的にもカッコよくて、お客様の満足が最大化される。そんな家づくりをこれからも追求していこうと思っています。