2016/05/11(水)
おはようございます。中村店のK.Sです。
さて今日の内容は、間取り考察シリーズの第4回目として、「一家団らん」とは何かについて考えてみたいと思います。
マイホームを望む目的の大きな要因の1つに、この家族でゆったりと団らんがしたい、コミュニケーションをとりたいというものがあります。
では、ゆったりと団らんをする場所は、どこでしょうかね?家族全員となるとイメージ的には、リビングダイニングが最も多い答えではないでしょうか?
リビングルームという言葉ができたのは、今から100年ほど前、アメリカからだと言われています。
応接室と家族が団らんをする為の空間を1つにしたようなもので、お客様をお招きするオフィシャルな面が強く、
いつも綺麗にしておく場所だったようです。後々「ファミリールーム」という家族だけが使用するセカンドリビング的なものが出現しますが、
これは広い家で暮らすことができる、アメリカならではといった感じですね。
さて、リビングルームは、アメリカで起こったホームパーティー文化とともに花開き、
知人友人を招いてのパーティーをする場所として発展をしていきます。
我々日本人は、そういった楽しい雰囲気を茶の間のテレビや雑誌を通して見て、広いリビングルームは
豊さの象徴のようなイメージを強く持つようになったのでしょう。リフォームにおいても、まず第1希望として
キッチンを広く応接間とつなげて・・・といったご要望をお伺いすることが多いです。
しかし平均的な家庭における、現代のリビングルームは本当に家族が団らんできる場所なのでしょうか?
確かにリビングルームの面積は昔にくらべて広くなっていると思います。
これは豊かさの象徴をリビングに求めるからでしょうね。では広くなったにもかかわらず、一家団らんを実現することが難しくなってきたのでしょうか?
リビングルームが一家団らんの空間でなくなってきた理由は、①共働き夫婦の増加 ②一家にいけるテレビ台数の増加③パソコン・スマートフォン等の
電子機器類の発達による子供の自室への閉じこもり等があります。
色々理由はあると思いますが、もともとリビングルームは食後に家族が1日の報告をしたり、
会話を楽しんだり、ちょっとした相談をしたりする社交的な要素が強い場だったように思います。
昔の子供はテレビやパソコン、携帯電話などありませんので、
唯一テレビの置かれたリビングが、大人の世界との接点であったようにも思います。
子供は子供ながらに、リビングでの会話を楽しみながら、
端々に感じられる外の世界を感じつつ大人になっていったのですが、
現代社会においては、ネットを通して世界を知ることができるので、
そのあたりが家庭団らんの阻害要因になっているのでしょうね。
とりとめのない話になりましたが、ハード面とソフト面を満たし、理想の家族の団らんを手に入れるためにはどうすればいいのか・・・。
しっかり考えていくべき問題なように思います。
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆★★★★★★★★★★
この間、子供の日に久しぶりに、ちまきでも食べようと思って和菓子屋に行ったのですが、
完売になっておりまして、かわりにいつもと同じですが、麩饅頭を買いました。
江南市の数少ないソウルフード、大口屋の餡麩三喜羅(あんぷさんきら)です。
饅頭を包んでいるのは、『山帰来(サンキライ)』という植物の葉っぱです。程よい塩気と葉の香りが饅頭に移り、
甘い饅頭に対するアクセントになっています。
みなさん柏餅を包んでいる葉っぱは、柏の葉の地域で育ちましたか? 大体そうなんじゃないかと思いますが、
これ地方で違うんですね。柏の葉は新芽が出ないと古い葉を落とさない=家が絶えない、という言い伝えがある由緒正しき葉っぱなのです。
しかし大口屋の餡麩三喜羅(あんぷさんきら)を包んでいるのは、『山帰来(サンキライ)』です。
近畿地方より西方面では、柏餅にこの『山帰来(サンキライ)』を包む地方がみられるようです。
何故江南市にある和菓子屋が山帰来を使ったのか・・・・・謎です。
僕がこれを知ったのが6年ほど前。嫁さんの実家にご挨拶に行ったときに、義父から「僕の友達が和菓子屋をしていてね。若いときに考えた饅頭だと言って
出してもらった茶菓子がこちらでした。 以来時々食べたくなる不思議な饅頭です。