2014/03/26(水)
名古屋市千種区でリフォームを行っております、安江工務店千種店のアイザです。
消費増税前の駆け込み需要で、どこの業界もバタバタしておりますが、
建築業界も大変なことになっております。
弊社もご多分に洩れず慌ただしい毎日になっておりまして、設備機器の納品遅れなど、
ご迷惑をお掛けしているお客様もおります。
大変申し訳ございません。
そんな中、外回りの工事を中心に担当しておりますワタクシですが、
今月は天候不良の影響で、毎日ハラハラしております。
そして3月末ギリギリになりまして、終わるかどうか心配していた工事がこの程無事に完了致しました!
予定より1週間遅れですが…
屋根葺き替え、雨樋取り替え、外壁塗装などを施工させていただいたのですが、
その中の屋根葺き替え工事をご紹介したいと思います。
まず、施工前がこちら↓
こちらは「乾式コンクリート瓦」の一種で、その中でも一般的にはよく「モニエル瓦」と呼ばれる瓦葺きです。
簡単にいうと、セメントを固めて着色した瓦ですね。
ちなみに屋根材としては世界シェアNo.1の素材です。…が、現在は製造しておりません。
こちらは 塗装が著しく劣化し、カビやコケなどが発生していました。
また、ひび割れや欠けも出ていた状態でした。
塗り替えでキレイに保護することもできるのですが、この「モニエル瓦」というものは曲者でして、
普通に塗っただけではキレイにならないどころか、すぐに塗装が捲れてきたりなどの症状が出てきます。
しかもモニエル瓦専用の塗料を使用しなければなりません。
しっかり知識のある職人が然るべき塗り方で然るべき塗料を使用することで、
初めてしっかりした塗装が可能になります。
また、先にも書きました通り、現在は製造していないので、割れたら取り替えはできません。
そんな諸々をふまえまして、今回は「塗り替え」と「葺き替え」を両方ご提案させていただき、
最終的に「葺き替え」をお任せいただきました。
一口に葺き替えといいましても、こちらも色々な屋根材がございまして、
「平板陶器瓦」 「スレート瓦(カラーベスト)」 「瓦棒」 などがありますが、
モニエル瓦からの葺き替えですと「平板陶器瓦」が多いです。
そんな中で今回お施主様が選ばれたのは、「軽量セメント瓦」という種類で、
KMEWの「ROOGA雅」という瓦です。
こちらは瓦としての重厚感はそのままに、重さが陶器瓦の約1/2という優れ物!
屋根を軽くしたい、でも見た目が安っぽくなるのは嫌だ、というお施主様のニーズにピッタリ。
しかも耐久性も高く、ランニングコストに優れています。
そして施工状況がこちら↓
先ずは既設のモニエル瓦を捲って降ろしていきまして、桟木を取って、掃除をしてキレイにしていきます。
ここで鳥の巣やコウモリが出てくることもあります。今回はコウモリが出てきました。
そして、コンパネを全面に張って、下地を補強していきまして、
その上にアスファルトルーフィング、いわゆる防水シートを貼っていきます。
そこに桟木を付けまして、瓦を葺いていきます。
雪止めもしっかり付けました。
更に、棟に防腐垂木をしっかり金具で固定しまして、
そこにも防水シートを被せていきます。
その上に棟包み(冠瓦)を葺いていきまして、
最後にけらばなどの端部を被せていきまして、
モニエル瓦からROOGAへの屋根の葺き替え完了です!
(他にも水切り板金付けたりなどあるんですけどね)
本当は外壁も含めた全景をお見せしたいのですが、
お施主様のご希望により全景はお見せできません!すいません!
こんな感じで消費増税前になんとか完了しました!
屋根材にもいろいろなものがありまして、それぞれ見た目、重さ、耐久性、
メンテナンス方法など全て違います。
普段はなかなか自宅の屋根を見る機会は無いかと思いますが、
たまには空を見上げて、屋根も見てみませんか?