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3冊溜まりましたので。。

2011/05/26(木)

こんばんは、ナガタです(*・ω・)ノ

3冊読み終わりましたので、ナガタのブログの中でも
「長い上に面白くない」と悪評高い読書紹介やります(笑)
※極力客観的に書きますが、若干のネタバレご容赦下さい。

1冊目。橋本紡さん『彩乃ちゃんのお告げ』

小学校5年生の彩乃ちゃん。見た目は普通の女の子…なのに
彼女は「教祖さま」らしいΣ(・ω・ノ)ノ

って言うと何だか若干アヤシイ宗教みたいですが(;´Д`)
そんなわけでもなくて、ちょっとだけ特別な能力を持った女の子が
廻りの人たちが進むべき道を少しだけ、照らしてあげるという物語。

普段、人間が抱え込んでしまっている意地とか頑固さとか
照れとか、そういったものをすこしだけ解きほぐす。
そのきっかけがあるだけで、人は案外素直になれるもんなんだな、と
すごくこころがあったかくなる作品でした(*´∇`*)

物語のタッチも軽く、3篇の物語が納められているのですが
続きの物語としても短編集としても楽しめて、
気楽に読める1冊です☆

2冊目。橋本紡さん『九つの、物語』

2冊続けて橋本紡さんです。

大学生のゆきなの元に突然現れた、
もう会えなくなってしまったはずの兄。
女性と料理と本をこよなく愛する兄との、
奇妙だけど穏やかな生活。

「おかしいな」と思う気持ちをこころの隅に潜めつつ、
過ぎていく幸せな日々は、しかし永くは続かなくて。

否応なしに蘇ってきたひとつの記憶。
それは、自分が自分を護る為に消し去ってしまっていたもの。

…なんて書くとちょっとミステリーみたいですが。
そんなことはなく、終始とても優しい物語です。

途中、ちょっと切なくなったりハラハラしたり悲しくなったり。
ゆきなの、不器用で拙い生き方がとても愛おしいです。

題名が「九つの、物語」である理由は、
それぞれの短編が、井伏鱒二の『山椒魚』や
太宰治の『待つ』など、別の文学作品とリンクさせて
描かれているからなのです.。゚+.(・∀・)゚+.゚
出てきたそれぞれのお話もつい読みたくなっちゃいます。。

更に、それぞれの章にひとつずつ、
すご~く美味しそうな料理が出てくる(´▽`)
その料理が完成していく手順、完成した料理の見た目、
香り、触感、美味しさ…が何とも言えない豊かさで描かれていて、
とてもこころ惹かれます(*´Д`*)
毎度お腹が空いてきます(笑)

1冊目にご紹介した『彩乃ちゃんの…』より前に読んだ
『ひかりをすくう』でも思ったのですが、
橋本さんの描く小説に出てくる人たちは、本当に優しい。
「優しさ」の定義はもちろん人それぞれなのですが、
とにかく、優しい。
それは、ただ手放しに相手に尽くしたり合わせたりする事ではなくて
「強さ」というか「逞しさ」というか…そういうものを兼ね備えた「優しさ」
な、ように思います。

「優しい人になりたい」。ほんとうの、優しい人に。
読み終わってとにかく、そういった感想を抱きました。

3冊目。咲野月音さん『ゆうやけ色 オカンの嫁入り・その後』

…よかった!!!!!。゜(´Д`)゜。!! ホントに良かった。

以前ブログでもご紹介した『ゆうやけ色 オカンの嫁入り』の続編。
辛いことも悲しいこともあるけれど、それを、みんなの助けを借りて
ゆっくり、ひとつずつ乗り越えていく。
そんな月子とオカン、捨て男とまわりの人たち。

突然現れる捨て男を「捨て」たはずのお母さん。
月子に突然降りかかる別れの予感。
そしてこれまた突如現れた元カレ。

ソワソワ、ハラハラするんですがその分ワクワクする。
悲しかったり切なかったりするんですが
その度に人々のこころがあったかい。

誰かと一緒にいること。
笑って暮らすこと。
美味しいものを食べること。
家族を、友達を大切にすること。
長生きしたいと願うこと。

…そんな、当たり前のことの大切さを改めて感じました。

あと、前作の時も書いたのですが、
ナチュラルな大阪弁が本当にいい!!
「あかんたれ」なんて単語がするっと出てくるのが本当にステキです。

それから、咲野さんの小説は「色」だとか「匂い」だとか
「触り心地」だとか「温度」だとか、
五感の描写が本当に優しいんです(●´ω`●)ホンワカ

あとこの度は、悲しい別れが確実に待ち受けているのに
どこにも描かれないまま物語が終わったなー
やっぱり書いちゃうと切なくなっちゃうもんなー
…と思っていたら、
最後の番外編で、思いがけない視点から
こんなに優しく描かれているだなんて!!

危うく車の中で(←車の中で読んでいたらしい)
涙ちょちょぎれそうになりました(ノд・。) グスン

好きだなぁーこの物語。
今度もう1回2冊まとめて読もう★

ちなみに前作の映画も、去年観に行きました(おひとり様で・笑)
あおいチャンも しのぶサンも、すごくいい味出してたし
関西弁もなかなかナチュラルでしたよー(*´Д`*)
公式HPによると、監督が「関西人に笑われるような関西弁に
だけはしたくない!!」との事で、徹底した指導を行ったそうな…。
ただ、「センセイ」が國村隼サンだったことと、
その國村さんと月子の関係は映画ではカットされていた事が
個人的には非常に残念でした。。

というナガタの感想が気になる方は、
原作とDVDを両方チェック★

さてさてー長くなりました(笑)
最近、ちょっと本を読んでいない時期が長かったのですが
また読み始めました。
やっぱり本を読むと多少こころが落ち着いてきます。
本のパワーって不思議です。

ではでは、よっぽどのクレームがない限りまたやります(。・ω・)ノ゙
ナガタの読書紹介でした。