安江工務店

各店一覧

メタンハイドレートと渥美半島

2012/02/15(水)

最近ブログの更新が滞っている中村店の佐脇です。

ネタは色々有るのですが、ついつい忙しさにかまけてサボっておりました。

反省しております。

さて今日は真面目なお話し!(いつもマジメだって!)

メタンハイドレートの発掘が愛知県の渥美半島沖で始まったと

昨日あたりから各メディアが伝えております。

このメタンハイドレートなる物、将来の日本を救う新エネルギーともっぱらの評判です。

簡単に言うとメタンガスと水が圧縮されて固体化したものです。

メタンガスの代表は ”おなら”(笑い) 

勿論皆さんがお使いの都市ガスもそうです。

長い間に堆積した生物の死骸や有機物が海底深く高圧力で圧縮され

出来た自然の賜物です。

これを掘出して減圧しメタンガスと水に戻してメタンガスだけを取り出そう

というのが、今回の発掘の目的。

なんでも日本の周りの海底にはこのメタンハイドレートなるものが

わんさか眠っていて、うまく掘り出せば向こう100年位のエネルギーは

確保出来る優れた代物だそうですよ。

難しい話はこれ位にして、今回私がこのニュースに関心を持ったのは

渥美半島の伊良湖沖でこの発掘実験が行われたからなんです。

個人的な話ですが私の妻がこの伊良湖の出身で、

家族で年2回は訪問する私にとっても第二の故郷です。

伊良湖地方はこのエネルギー問題について様々な歴史が有ります。

妻の実家の小中山町に渥美火力発電所が建ち、妻の亡き父親も

そこで作業員をしておりました。出来た当初は電力の花形で中部電力からも

多くの従業員が集まり、小さな漁村もひときわ賑わったとの事。

さながら原発が出来て賑わった福島県大熊町の様です。

その原発に押されやがて渥美火力発電所の火は小さくなっていきました。

二酸化炭素排出の論議で肩身が狭くなった事も重なったのでしょう。

その後にこの渥美で新たなエネルギー事業が起こります。それがこれ

風力発電です。

伊良湖は常に風が強く風力発電には持ってこいの場所

いつしか台数も増え今ではこんな状態です。(後方に小さく渥美火力発電所が見えます)

資源エネルギーから自然エネルギーへ

見事に脱皮した進んだ町だったのですが、

今回また”限りある資源”を掘削する実験の舞台になるとは、

何とも皮肉な事です。

資源には限りがあります。それが10年だろうと100年だろうと同じ事。

たとえ今回の実験が見事成功し100年分のエネルギーが確保されても

100年後にはまた新たな問題に直面します。

今が良ければそれでいいのか?

何かとんでもない罰が当たる様なそんな気がしてます。

たとえ生活が不自由になっても、自然再生エネルギーだけで生きて

いく事は出来ないのでしょうか?

汚れた地球を元に戻すにはそれしか無いと思うのですが・・・

火力発電所が無かった頃に伊良湖に生まれた妻と一緒に

老後は渥美半島で暮らしたいと思っています。

いつまでも素敵な第二の故郷であってほしい。

故郷を失った福島の方々の気持ちが痛い程良くわかります。